2024/03/19
年が変わって早々に中学受験を控える小学生にとって、難関になるのは「時間配分」です。
12月6日に行われた会場模試でも、時間配分に苦労させられていた生徒が何人もいて、改めてこれを意識させる指導を始めています。
「時間配分」とは簡単に言いますが、実はとても奥深いもので……
入試は時間との闘い?
受験生が志望校に合格するためには、2つの要素が噛み合わなければなりません。
- 出題された問題の意味と解法を理解し、解けること。
- 時間内に解ききること
その結果、合格点以上の得点を得られれば、晴れて合格となります。
だから、「入試は時間との闘いだ」と評されるわけですが……
私が持っている生徒の中は、この「時間との闘い」という意味を間違えてとらえている人が多いです。
その結果。
力はある。もしくは、普段から勉強もしっかりやっている。今度の模試ではいい点数が取れそうだ。
でも、模試では思ったような成果が得られない。こんな感じです。
もともと力がない生徒は、もっと勉強して力をつけなさいと言えばいい。
普段から勉強していないなら、もっと勉強しなさいと言えばいい。
対策が「勉強したらええやん」の人は、ある意味かんたんです。
(もちろん、その「勉強したらええやん」が難しいのも承知の上で)
むしろ、力があって勉強もしているのに成果が出ないタイプの方が、伸ばすのは大変です。
入試は時間「配分」との闘いである。
「力があるはずなのに伸びない生徒」の答案をチェックすると、圧倒的に「ケアレスミスの多さ」が得点を落とす原因になっていることがわかりました。
本当は、ケアレスミスという言葉好きじゃないんです。でもここではあえてこの言葉を使っています。
なぜなら、今回、私がチェックした限りでは、普段目の前で問題を解いてもらっているときには解けているから。間違いの多くが、「落ち着けば解ける」と判断できるものがほとんどだったからです。
『え、時間がないからとにかく早く解こうと思って』というのがこの生徒の言い分です。
一方で、「勉強時間が長いのに伸びない生徒」の場合は、テスト後半の空欄が目立ちました。これは、明らかに「解く時間が足りなかった」という結果。
前から順番にやっていくと、時間が足りなくなったのでしょう。
これが例えば数学なら、前半解きやすくて後半解きにくい、という流れが一般的なので、差は出にくいです。ところが、理科や社会のような、問題番号と難易度が比例しない教科は、実は後半の方が得意な分野だったとか、後半にも解きやすい問題があったとか、こういったことが起こります。これを取り逃したのが、得点が取れなかった原因と考えられます。
『え、目の前の問題解けないともったいないので』というのがこの生徒の言い分。
どちらも、このお仕事をしているとよく登場する生徒たち。この子たちは、やっぱり「時間との闘い」の意味を間違えています。
経験上この2つのタイプに共通する処方箋は「配分」です。
もう少し具体的に言うと
- まんべんなく問題をこなすことをやめさせる。
- 時間をかけるところを考え直す。
- 取らなければならない問題に時間をかけ、難問は「捨てる」覚悟をする。
これが、私が生徒たちに与え、実践するアドバイスです。
みんな強烈に嫌がるけれど…
「やらないところを決める」とは、怖いことです。だから、生徒保護者含め、強烈に嫌がります。
でも、やるしかない。嫌われても、やるしかない。
まんべんなくやって60点、これで合格ラインにギリギリ乗るくらいなら、やるところを絞り込んで65点。まずはこれを目標に解かなければ、前に進めないんです。
定期テストは、全部解いて100点を目指すのが王道だと私は考えています。でも、入試は別。合格点を取って合格するのが目標。だから、入試は「時間配分」が命。これができるかどうかが、合格するかが決まります。
IKUEI個別学院西条校への問い合わせはこちらから!
問い合わせフォームはこちらにありますので、こちらからお問い合わせください。
48時間以内にまえはまがご返信いたします。