2024/03/19
数学の語句を覚える必要があるか?
先日、数学の問題を解説しているとき、生徒が「平方完成ってなんですか?」 とたずねてきました。
解説中、私が発した数学用語が引っ掛かったみたいです。どういう作業のことだったっけ?みたいな。
こういった光景は、たまにあることです。
例えば分配法則や共通因数、先ほどの平方完成、チェバの定理とメネラウスの定理、正弦・余弦・正接。
これらさまざまな公式や定理がありますが、これらの名前は覚えておかなければいけないのでしょうか?
数学の用語は、解説を理解するときに必要
結論から話すと、数学の解法を『理解する』ためには、用語は覚えないといけません。
単純な計算問題では、わざわざ定理の名前や公式の名前を書くことはありません。計算などの解説では、「ここで分配法則を使います」とか、「ここは交換法則です」なんていちいち書かれてはいません。
ですが、この行では何を計算したのか、この行ではどんな計算したのか、こういったことを理解・整理するためには、数学用語を知っておく必要があります。
また、複雑な計算問題や、関数や図形などの一問一答型の問題の場合は、「数学用語」を使って解説がていねいに書かれていることがあります。
テキストやワークを使って自分で勉強をする場合、数学用語を知らないと、「この用語の意味は何だっけ」と、いちいち確認のために前のページに戻るという苦労をします。塾での解説を聞く時にも、用語が出るたびにひとつひとつ解説してもらっていては、時間がいくらあっても足りなくなってしまいます。
数学の用語は、証明問題やプロセス記述型問題で解答を作るときに必要
別の角度でのお話です。
中学生・高校生になると、図形の証明・説明問題や計算の過程の記述を要求する問題が増えます。
証明の問題では、ただ等しい角や辺を書き続けても、適切な定理や用語が記述されていないと減点です。説明をするためには、その用語を使って相手に伝えないといけないからです。
計算過程を記述する問題では、単純に計算しか書いていない場合、たとえ答えが合っていたとしても、減点されます。途中の過程を書きなさいとあるので、「この行でこういう定理を使いました!」とアピールする必要があります。
数学は「計算力」だけが勝負の決め手ではない
計算力はもちろん大事です。でも、効率の良い勉強をするためには、単純な計算力だけでなく、数学用語・定理についても、きっちり理解・暗記しておくことが大事です。
それは、数学が「計算力」よりも「論理展開力」を要求しているから。
ここをこうして、こうなるから、こういう計算をして、こういう結果になる。
これを意識して、どんどん数学の力を伸ばしてほしいなと思います。
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