2024/03/19
丸暗記は無意味?
久しぶりに大学入試のお話を。
9月に入り、総合型選抜入試(旧AO入試)や学校推薦型入試の出願が始まりだしました。うちの生徒たちの多くはこの推薦入試を受けるため、いろいろバタバタしてきました。
入試勉強はもちろんのこと、志望理由書や口頭試問の準備、想定問答集も作ってますね。3年ぶり(6年ぶり)の入試に向けてがんばっています。
国公立大学志望組は、今年からセンター試験に代わって行われる大学入試共通テストに向けた対策に余念がありません。
2年にわたって出題された共通テストの試行テストは、今までのセンター試験とまったくちがう形式だったことが話題を呼びました。もう少し具体的にいうと、従来の「解法暗記」「知識暗記」の暗記偏重のテストから、「情報処理」「表現力」という活用偏重のテストへ方向転換されます。
だから、丸暗記の勉強は意味がない! 意味を考え、それを活用するような力 資料を見て、何を意味するのかを考える力が大事なんだ!
と、いろんな本や雑誌、サイトなどで、よく目にします。これは、私が言ったことではありません。
確かに、ググればすぐに出てくるような、そんな知識「のみ」に偏った勉強方法は無意味だと思います。しかし、ものごとを活用するためには「最低限の」知識は必要なので、丸暗記が無意味だ!と断罪するのはちょっと行きすぎかなと思っているんですね。
そもそも「知識なのか活用なのか」は、どちらを取るかの二元論で語られるものではなく、両輪あってのもの。知識いっぱいだったらその知識活用できないのかといえばそうではないし、活用力のある人は知識なしで何とかするのかと言われれば、そんなことはない。
だから、暗記しなくていい、とか、活用問題なんて捨てればいい、とか、そういう次元のものじゃないんですよね。
どちらも大事。
だから「量」の勉強だって大事
何度も言いますが、中高生は、暗記の勉強が嫌いです。
自分が中高生のときも、量をこなす勉強はあまり好きではありませんでした。でも必要に駆られて、やらざるを得なくなりました。
英単語をたくさん覚えないと長文が読めないんです。国語は、ある程度長い文章を短時間で読み切るだけの「慣れ」が必要です。理科社会は、用語を覚えていないとそもそもの問題文の意味がわからない。
この克服には、「量」の勉強が重要なわけですね。
効率的なのかよくわからなくても、単語を書き続けるような勉強が功を奏することだってある。2時間がむしゃらに計算してみるのだって、意味があるかもしれないですよね。
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成果を出すには「思い切り」が大事
不思議なもので、量をこなすとある時期に、「この方法よりもっと楽で効率的な方法があるんじゃないか」と思う瞬間が来ます。本質を考えるような勉強は、この気持ちが宿ってからでも遅くない。
また、量をこなすことで成績はある一定のところまでは伸びますが、急にパタッと伸びなくなる瞬間が来る。これも、本質を考えるような「質」の訓練のタイミングとしてはよい。ここにくるまでがむしゃらに勉強するのはありでしょう。
逆に言うと、これが出てくるまでに、「英単語を効率的に覚えたい」とか「数学のテクニック論を知りたい」に走ると、効果が薄まってしまう。勉強をするという体力がないですから。結局、こなすことができずに挫折すると思うんです。
もしあなたが、先生にいいテクニックを教えてもらったのにうまくいかない、と思っているのならば、それはテクニックが悪いのではなく、今のあなたの「体力」では使えないテクニックなのかも。
そうしたら、いったんそのテクニックは捨てて、体力づくりに精を出すのも大事。
数学の問題が解けないのは、もしかしたら計算が遅いだけなのかもしれないから、今日から1週間ひたすら計算問題だけ解いてみる。
こういった「思い切り」に舵を切れる人が、成長すると私は思うんですよ。
だから、私は半ば強引に『暗記しに来い』と言うことにしたんです。
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