2025/07/09
夏休みが近づいてきました。塾では、夏期講習の準備が少しずつ本格化してくる時期です。
長い休みに入る前、私たち講師が意識しているのは、「この夏、生徒にどんな力をつけてほしいか?」という視点です。
夏は、学校の授業が進まない分、学習の時間を自由に使える貴重な期間。
ただ“時間がある”というだけではもったいない。
苦手克服と、基礎の土台作りに集中して取り組めるかどうかで、2学期以降の学びが大きく変わってきます。
苦手を“本当に克服する”とはどういうことか?
よく保護者の方から「うちの子、夏で苦手をなくしたいんです」とご相談を受けます。
確かに、夏休みは苦手に向き合う絶好のチャンスです。
ただ、ここで一つ大切なのは、「克服」という言葉の中身をどう捉えるか、ということです。
単に「問題が解けるようになる」ことがゴールではありません。
むしろ、「なぜ解けなかったのか」「どこでつまずいたのか」を自分の中で言語化できることが、苦手克服の本質です。
解ける問題を繰り返して“なんとなく自信をつける”より、
一度失敗した問題を丁寧に振り返る時間こそが、本物の理解につながっていきます。
私たち講師も、苦手に取り組む生徒に対しては、「なぜ間違えたのか」「次はどうすればよいか」を一緒に考えながら進めています。
できなかった問題が「できる」に変わる瞬間は、生徒にとっても自信になります。
そしてその経験が、次の単元や教科にもつながっていくのです。
土台作りが生む“先の伸びしろ”
もう一つ、夏期講習で大切にしたいのが「土台作り」です。
「土台」とは何かというと、たとえば計算力・語彙力・読解力・暗記力といった、すべての学びのベースとなる力です。
これらは学校の授業やテストではあまり目立ちませんが、実は成績が安定している子の多くが、無意識に備えている力でもあります。
たとえば数学の応用問題に強い子は、実は計算スピードと正確さが非常に高い。
英語の長文を読める子は、単語をしっかり覚え、語順の感覚が身についている。
その土台があるからこそ、「応用」や「発展」ができるのです。
だからこそ、夏は**“ちょっと地味だけど本当に大切なこと”をやる時間**として位置づけるのが理想です。
保護者にできる「この夏の声かけ」
では、保護者としてこの夏、お子さんにどんな関わりができるでしょうか。
まず、「目標決めた?」という声かけよりも、「この夏、どこを頑張る?」と問いかけてみてください。
内容に踏み込むことで、子ども自身が「自分ごと」として夏を捉えやすくなります。
また、学習が計画通りにいかなくても、達成できたこと・続けられたことに目を向けると、お子さんの気持ちも前向きになります。
そして、何よりもありがたいのは、スケジュールや気分の波を見守っていただくことです。
夏休みは生活リズムが乱れがちになりますし、部活や家族行事などで勉強のペースが狂うこともあります。
そのときに頭ごなしに叱るのではなく、「じゃあ、次はどうしようか?」と建設的に声をかけていただけると、学習意欲が持続しやすくなります。
夏は保護者の方にとってとても「忙しい期間」であることは重々承知の上。1日、ほんの数分でいいですので、声をかけてあげてほしいと思っています。
夏を“意味のある時間”にするために
塾としても、この夏は「通わせるだけ」にならないように、生徒一人ひとりの目標を明確にし、
それに合わせた学習プランを用意しています。
ただ、どんなに良い教材や授業があっても、最終的に「意味のある時間」にできるかどうかは、
お子さん自身が「できた」「前よりわかるようになった」と感じられるかどうかにかかっています。
私たち講師も、一問でも「わかった!」という体験をしてもらえるよう、日々声をかけ、見守り、寄り添っていきます。
この夏、ぜひ「苦手をひとつ減らす」「基礎をひとつ固める」そんな実感のある時間にしていきましょう。
その積み重ねが、2学期以降の飛躍の土台になるはずです。
